戦後コニカが発売した最初の35mmフィルムカメラです。
製造期間によって、シャッターやレンズが違います。
二重像が大きめで見やすい。スローから高速、タイムやバルブまである高スペックカメラ。
不具合箇所
■シャッターが時々開きっぱなしになる。
■スローの粘り
■裏蓋オープンが固い
■貼り革の欠け、割れ
■ファインダー、レンズの汚れ
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軍艦を開ける
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リワインドノブをフィルム室側から固定して、ネジって外します。
留め具のネジも外します。下へ引き抜くと軸がとれるので、汚れを拭き取りましょう。
ワインドノブは止めネジを緩め、ネジってはずします。
下のネジ2本もはずします。
接眼ファインダーを指で回して外すと、軍艦を開けることができます。
軍艦を外したら、ファインダーやミラーを清掃しておきます。
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裏蓋オープンを軽くしたい
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底部オープンクローズのネジを外します。クリック金具等を外し汚れをとります。
ボディ横の革をドライヤーで熱して柔らかくして少し剥がします。ネジ2本を外すと、カバーが外れます。
スプリングが飛び出す可能性があるので、気をつけてください。
開閉金具のネジも外し、汚れをとります。
これで裏蓋の開閉はとても軽くなりました。
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フィルム送りも軽くしたい
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ワインドも回るが引っかかりがあって重いので清掃します。
底部の丸い革を剥がし、ネジを外します。
慎重に革を剥がし……パキパキ、諦めます。
カバーのネジ2本を外すと、巻き上げギアが見えます。
油汚れをおとし、注油するとすごく軽く回るようになりました。
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シャッターを開ける
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正面から前玉を指で外します。
中玉をカニ目で外します。
小さな半月カニ目を回し、シャッターカバーをネジって外します。
これでシャッタースピード切替環が外せます。
シャッターチャージのバネと金具を外し、スローガバナーを外します。ガバナーはネジ2本で外れます。
エタノールに浸けて汚れを落とし、軸に少し注油しスムーズに動くことを確認します。
シャッター不調解消のため、このままシャッターを分解していきます。
フォーカスノブのストッパーネジ2箇所を外し、ノブを回し続けると本体から筒部分が外れます。
ヘリコイドと本体側の距離環も外して古い油を取り除きます。
シャッター裏のネジ1本と、鏡胴裏からシャッター固定環をカニ目で外すとシャッター部分が外れます。
後玉も外せるので、清掃します。
裏3箇所のネジを外し、外部レリーズ部分を持ち上げるとシャッターがケースから取り外せます。
これでシャッター羽と、絞り羽が分離します。
シンクロコードが繋がっているので、ネジを緩め外しておきます。
シャッター羽の汚れをとります。羽を固定する部分のパーツもスムーズに動かないと引っかかりの原因になるので、バラして清掃します。
絞り羽も油と錆が出ているので、バラして清掃します。
(シャッター羽と絞り羽を組み直す時は、エタノールを染み込ませるとくっ付いてバラバラになりにくいです。)
シャッターの開きがおかしいのは、シャッターの左上の切替パーツの摩耗が原因の様です。
適性な位置になる様に少し曲げて調整します。
これで、シャッターは快調になりました。
(タイムとバルブはチャージする必要がないので、チャージレバーが固定されます。
そのまま、レリーズでOK)
貼り革は本革ではないので、UVレジンで複製して欠けや割れを埋めます。
最後に無限遠を確認(決まった位置のねじ込みなので調整不可?)して終了です。
注意*羽に錆取り液を使ったら、焼き付け色が取れてしまった。
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KODAK ISO200
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